「PIANO MAN PLAYS DISNEY」


★Schroeder-Headz 輝く未来(塔の上のラプンツェル)

「最初は、〈あんなにたくさんある名曲のなかから、いったいどの曲を!? とても自分じゃ選べない……〉と思いました(笑)。古いディズニー映画の曲は、ジャズのスタンダード曲となっていたり、ポピュラー・ミュージックのクラシックとして昔からたくさんの人に親しまれている、僕も好きな曲がいっぱいあります。実は曲は知っていても、映画自体はちゃんと観ていないものも結構あるような気がしますね」

 

「改めてしっかり聴いてみると、2人の男女の主人公が、前半・後半とで歌い分ける構造になっていて、女性と男性それぞれの声域に合わせて転調しつつ、絡み合いながらも最後は互いにハモってひとつになるという、デュエット・ソングとしても大変良く出来た曲だと感心しました。その後に、これをピアノ一本にどうやって落とし込むか、というところをしばらく悩みましたね。曲が持つメロディーの美しさを、自然に歌うように弾きたいと思いました。そのうえで、新しさや意外性を活かした現代のサウンドとして無理なくシンプルに曲を響かせられたらいいなと」

 

「ピアノ・トリオの編成で演奏していますが、ドラムの替わりにカホンというパーカッションを使っています。そこが今回のアイデアですが、それによってスピード感やダイナミズムを出しつつも、アコースティックで柔らかい空気感を上手く共存させることができたと思っています。また、後からカホンにエフェクトをかけて、ミニマルでダビーな空間の奥行き要素も足しています。初めての試みでしたが、とても効果的なサウンドになりました」

 

Mikiki